![木刀による剣道基本技稽古法 動画と解説 指導法](../gazou/kata/kata-top-boku.jpg)
動画と解説・木刀による剣道基本技稽古法【基本1】
剣道初心者用の形稽古法
基本1 一本打ちの技「正面」「小手」「胴」「突き」
双方右足から「歩み足」にて3歩前進し、「一足一刀の間合」に接した後、動作を開始する。
「正面」 「一足一刀の間合」に接した後、「面(メン)」の掛け声とともに元立ちの正面を打つ。 |
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元立ち | 掛り手 |
①打つ機会の与え方は、剣先をやや右に開く。 ア.合気で打つべき機会をつくり、正確に打たせる。 イ.姿勢を崩したり剣先を下げたりしない。 |
①右足を1歩踏み出しながら大きく振りかぶって正面を打つ。 ア.振りかぶりは両腕の間から相手の全体が見える程度とする。 イ.振りかぶった時に剣先が両こぶしの高さより下がらないようにする。 ウ.振りかぶりと打ちが一拍子となるようにする。 エ.「物打」で刃筋正しく正面を打つ。 オ.正面を打った時の左こぶしは鳩尾(みずおち)の高さあたりに納める。 カ.踏み込むと同時に左足を素早く引き付ける。 キ.動作は腰から始動する。 |
②面を打たせたままの体勢である。 |
②打った後、1歩後退して中段の構えとなり残心を示す。 ・残心は十分な気位(自信から発する威力・威風)を示しながら相手の反撃に対応できる身構え気構えで行う。 |
③掛り手に合わせて中段の構えとなり「一足一刀の間合」に復する。 |
③更に1歩後退して、「一足一刀の間合」に復する。 |
「小手」 「一足一刀の間合」から「小手(コテ)」の掛け声とともに元立ちの小手を打つ。 |
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元立ち | 掛り手 |
①打つ機会の与え方は、剣先をやや上に上げる。 ・極端に剣先を左に開かないようにする。 |
①右足を1歩踏み出しながら振りかぶり小手を打つ。 ア.振りかぶりは両腕の間から相手の右小手が見える程度とする。 イ.振りかぶりと打ちが一拍子となるようにする。 ウ.手先だけでなく身体全体で打つ。 エ.目付は小手に注視せず相手の全体を見るようにする。 オ.面打ちと小手打ちとでは踏み出す距離が異なることを理解する。 |
②小手を打たせたままの体勢である。 |
②打った後、1歩後退して残心を示す。 |
③掛り手に合わせて中段の構えとなり「一足一刀の間合」に復する。 |
③更に1歩後退して、「一足一刀の間合」に復する。 |
「胴」 「一足一刀の間合」から「胴(ドウ)」の掛け声とともに元立ちの「胴(右胴)」を打つ。 |
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元立ち | 掛り手 |
①打つ機会の与え方は手元を上げる。 ・振りかぶる要領は、手元をまっすぐに大きく上げる。 |
①右足を1歩踏み出しながら大きく振りかぶって頭上で手を返し、相手に正対して右胴を打つ。 ア.振りかぶりから胴打ちまでの動作は、一拍子である。 イ.体を右斜め前にさばかない。 ウ.腰を引いたり上体をねじ曲げたりしない。 エ.打った時の左拳は正中線上に納める。 オ.刃筋正しく打ち、平打ち(鎬で打つ)にならないようにする。 |
②胴を打たせたままの体勢である。 |
②打った後、1歩後退して残心を示す。 |
③掛り手に合わせて中段の構えとなり「一足一刀の間合」に復する。 |
③更に1歩後退して、「一足一刀の間合」に復する。 |
「突き」 「一足一刀の間合」から「突(ツキ)」の掛け声とともに元立ちの咽喉部を突く。 |
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元立ち | 掛り手 |
①突く機会の与え方は剣先をやや右下に下げる。 ア.1歩後退しながら突かせる。 イ.剣先を極端に下げない。 |
①右足を1歩踏み出して体を進め、咽喉部を突き、突いた後は直ちに手元を戻す。 ア.突き技については、初歩の段階でその基本を理解させようとするもので、手技にならないよう意識的に腰から体を進めて突くようにする イ.左足を素早く引き付けながら突く。 ウ.突いた時の左こぶしは正中線上の下腹に納め、上がらないようにする。 エ.刃先は下を向き、突きっぱなしにしない。 |
②突かせたままの体勢である。 ③掛り手に合わせて、横手あたりの交差になりながら1歩前進して元に復す。 |
②突いた後、1歩後退して残心を示す。 ③更に1歩後退して横手あたりの交差になりながら元に復す。 |
④動作が終ったら構えを解き、双方左足から歩み足で小さく5歩後退して立会の間合に復し、中段の構えとなる。 |